こんにちは!ネットビジネスカフェのぎーさんです(^^*)
今回は、「進撃の巨人」という作品をアニメで全部見て面白かったのでご紹介します。
アニメだけで70話位ありますが…。
長いけど、飽きない。
それは、話が進むほど、だんだん物語が過酷になっていくからかもしれません。
原作は日本〜世界で一億部以上売れているので、知ってる方が多い作品です。
私も学生の頃に連載が始まり9巻までは読みましたが、学生卒業とほぼ同時に忙しくて見なくなっていました。
最近、原作が34巻で完結しました。
進撃の巨人のあらすじ
巨人が全てを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、高さ50メートルの巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた・・・。まだ見ぬ壁外の世界を夢見る10歳の少年、エレン・イェーガー。エレンは仮初めの平和に満足し外の世界へ出ることを諦めた人々に違和感を覚える。彼らを「家畜」と呼ぶエレン。エレンを「異物」と感じる人々。だが、壁を越える超大型巨人の出現により、エレンの「夢」も人々の「平和」も突如として崩れ去ってしまう・・・。
(c)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
進撃の巨人の特徴と魅力
容赦のない弱肉強食の世界観
この強烈なグロさを上回る作品は、漫画では恐らく出てこないと思います・・。
自由を手に入れるために、巨人を駆逐し、巨人の正体を調べて戦う兵団組織。
兵団組織に入った兵士たちが、次々と、あっけなく、巨人に捕食されるシーンがトラウマになる人続出です。
私もシーズン2まで観て悪夢をみたので、原作者さまがこの物語をどのようなつもりで描き始めたのか調べたくらいです。
人間の顔をつけた巨人が、知性のある人間を生きたまま食べているからか、私は学生の頃に習ったカニバリズム(人間が人間を食べること)を思い出し、最初はちょっと「うっ」となりました・・
ちなみにカニバリズムって、相当古い慣例でもう根絶してると思ってたのですが、調べてみたらまだ世界には行われてる古い民族もあるみたい……怖い。
私の記憶では、原作はもっとスプラッター漫画でおぞましい描写だったはず・・・。
そしてこの巨人、生態を調べていくうちに、ただバカみたいに人間を食べる生き物なだけではない…と、謎が多く、こちらも考える要素があり面白いです。
進撃の巨人、アニメーションの方はぎりぎりグロ描写が苦手な人でも見れるくらいに、デフォルメされています。興味はあるけどグロ描写が苦手・・という方は、演出クオリティも高く、流れはあまり原作を改変していないアニメで見はじめるのが良いかと思います。
緻密な伏線と、現実的な展開が魅力
進撃の巨人には、勧善懲悪たる
お決まりの展開がほとんどありません。。
メインキャラすら、やられます…
仲間だと思っていたやつが、裏切り者だったりします。
あれもこれも、演技だったの?嘘だったの??
気持ち悪いな…
と見ていてこちらも騙されます。
やっぱり人間が一番怖い生き物なのかも…
だから、大人が面白いと思うのかもしれません。
被害者と加害者の定義をあいまいにする物語
罪もない人間が巨人に喰われ、被害に遭う。
それを引き起こした犯人を炙り出していく過程が面白いのですが、
「なぜそんなことをしたのか??」
話が進むに連れてわかってくると、
「もしその境遇だったら、私もなっているかもしれない」と感じさせる描写が多いのです。
被害者ってなんなのか?
だまされていた加害者は、悪者といえるのか??
原作者の諌山さんは、メディアで「この物語で強いて伝えたいことは、状況によって人は被害者にも加害者にもなり得るってことです」といったことを仰っていました。
どちらかが明らかに悪な訳ではなく、それぞれの正義があるから戦争ってなくならないんでしょうね…
教育とは、洗脳である
一通り見て私は、この原作者は天才なんだと思いました。
私の天才の定義は、ひらめきとか想像的な創造力を発揮できる人のこと。
あらすじからこの物語って、
もし巨人を駆逐できれば、人類は自由になれる
という話だと思わされていたのに、
読み進めていくと、
巨人を駆逐すると救われるはずだった世界観が、ガラッと変わります。
巨人を駆逐するだけでは人類は自由になれません。
突き刺さしてくる深い言葉が多い
夢を諦めて死んでくれ。
新兵たちを地獄に導け。
俺が…見てきた奴ら… みんなそうだった…
酒だったり… 女だったり…
神様だったりもする
一族… 王様… 夢… 子供… 力…
みんな何かに酔っ払ってねえと
やってらんなかったんだな…
まったくもって無意味だ。
どんなに夢や希望を持っていても、幸福な人生を送ることが出来たとしても、岩で体を打ち砕かれても同じだ。人はいずれ死ぬ。
ならば人生には意味はないのか?そもそも生まれてきたことに意味はなかったのか?
死んだ仲間もそうなのか?あの兵士達も・・・無意味だったのか?
いや違う!!あの兵士に意味を与えるのは我々だ!!
あの勇敢な死者を!!哀れな死者を!!
想うことができるのは!!生者である我々だ!!
はい。
この通り、私が最も好きなのはシーズン3です。
観た方は分かると思いますが、エルヴィンがリヴァイに「夢を諦めて死んでくれ」と言わせて、はじめてリヴァイに決断を任せたシーンは、何回見ても名シーンです。
自分の夢があったから、どんなに仲間を犠牲にして、死んだ方がマシだと感じても、夢のためだけにここまで進んでこられたエルヴィンにとって、掴みかけの夢と、築き上げてきた仲間の屍の責を天秤にかけても自分で決断ができなかった。だからリヴァイが「諦めて死んでくれ」と言ってくれて良かった、と感じているであろう無言の笑顔。
なんて皮肉な、残酷な結末を描くんだと思いながら、やっぱりこの原作者様は天才なんだなと。
夢を持って生きることに、意味とかいらない
って思われたらすいませんが、ダークファンタジー好きならすぐ見終わると思いますし、「人生とは報われるものではない」とも思っている私にとっては、おもしろいでしかありません。
夢や目標を持つことに意味なんてないのか…?
と全てが無意味に感じる展開も描かれますが、
とも思いました。
夢を持つことそのものが生きている証拠。
目指すものがあることが、人をずっと人間らしくして、自分自身を充実させる。
フィクションながら残酷な世界に生きる普通の人の、絶望や葛藤が描かれていて良かったです。
私はこの作品を機に、身近な国の歴史や世界のニュースに以前より興味が湧くようになりました。
いまの日本は平和なだけで、世界では、日本のように自由に夢を持って生きることも、選択肢も実質許されない場所がたくさん存在しています。
そんな今の日本で必死に生きることとは、戦争や紛争や呪いのような非科学的な慣習に振り回されて死ぬことではなく、自分が追いたい夢を追うことができるということ。それ自体すごいことだと思いました。
お時間が作れればご覧ください。
ただのファンタジー作品ではありません。